クラウングラフィック

軽量な4x5インチカメラ



Pacemaker Crown Graphic  1947年、新機能を満載したスピードグラフィックと共にクラウングラフィックが登場した。クラウングラフィックは従来の「スピグラ」の定番であるフォーカルプレーン・シャッターを取り除き軽量コンパクトになった機種である。後に4x5インチカメラの国際規格になる「グラフロック・バック」を初めて付けてデビューしたのがこのカメラである。グラフロック・バックと呼ばれる4x5の後部機構はピントグラスを着脱することができるようになり、これによってロールホルダーやポラバックが使えるようになった。発売当初はスピード、クラウンとも4x5インチ以外に2x3、3x4インチ判も販売されていた。

 1950年代の終わり頃にレンジファインダー機構がカメラの上部に移った俗称「トップ・レンジファインダー」というモデルも発売されている(スピード、クラウンの4×5モデルのみ)。このモデルは従来のカラート・レンジファインダーに代わって、ボディ上部に専用の距離計とビューファインダが一体になって組み込まれた。ビューファインダーはパララックスが自動補正される。またカムの交換によって複数のレンズとの連動が可能になった。ファインダーハウジング内部には GRAPHIC Rangefinder with Viewfinder and Rangelite の登録エンボス文字があり、その後のスピグラ、クラウンにはカラートは採用されていない。これらの新型モデルにはユニークな機能が追加されている。ファインダーハウジングの中に電池と豆ランプを組み込んで2本のビームを被写体に向かって出すことにより、暗闇でもピント合わせのできるレンジライトという機能である。電池、豆球、さらにハーフミラーも新品に取り替えて実験してみたが、ビームが薄く暗闇で実用になったとは思えない。

 ペースメーカーのレンズにはエクター、クセナーやオプターが、センチュリーにはグラフラー、テッサー、ヘリゴン、プラナーやクセノターなどが用意されていた。

【交換レンズ】
 市販されている大判用レンズは大変高価である。現在、最もコスト/パフォーマンスの優れているレンズは山崎光学研究所の コンゴーレンズシリーズである。このメーカーは大判レンズを作って70数年というからレンズそのものへの拘りも普通ではない。性能の割に価格が安いのは流通機構を通さず直販に徹しているからだそうだ。クラウンには400mmテレレンズも装着可能でシャープネス、色再現とも申し分ない。

【ビューファインダー】
 ロールホルダーを使うときのビューファインダーに苦労するが、クラウン、スピグラとスーパーグラに共通のスポーツマスクを作っておくと便利で一番使い勝手がいい。

【手持ち撮影とシャッターレリーズ】
 少し工夫をするとカメラブレの少ない安定したシャッターレリーズができる。



ペースメーカー各モデルの販売期間
   ”2x3 ” スピグラ1947−1958
   ”2x3 ” クラウン1947−1958
   ”2x3 ” センチュリー1949−1970
   ”3x4 ” スピグラ1947−1963
   ”3x4 ” クラウン1947−1962
   ”4x5 ” スピグラ1947−1970
   ”4x5 ” クラウン1947−1973




ペースメーカー クラウングラフィックの仕様
カメラ高性能小型4x5インチカメラ
メーカー米国グラフレックス社
製造初年1947年
フィルム4x5シート、ポラフィルム他
ピント合わせベッドの左右ノブにより蛇腹が進退する
レンジファインダー二重像合致式
ファインダースポーツ及び内蔵逆ガリレイ式ファインダー
レンズエクター 127mmF4.7 が標準
シャッターグラフェックス、フォーカルプレーンなし
撮影最短距離3.5フィート
発売時期1947〜1973
重さの比較ペースメーカースピグラ 2.6kg
ペースメーカークラウン 2.4kg
スーパーグラフィク 2.4kg

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【作 例】   谷川岳  F22 1/100

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