エンサイン・オートレンジ 16-20
英国ホートン社製、エンサイン(英国海軍旗)という名前のついた戦後のスプリングカメラのひとつ。セミ判専用機でスプリングカメラの終焉期に生産された高級機である。戦前から有名なレンズ ROSS XPRES75mmF3.5が付いている。連動距離計付きでスーパーイコンタと同様ドレーカイル(楔状回転)プリズムによるピント合わせが特徴。
16-20は16枚撮り120フィルム用という意味。オートレンジ820は8枚撮り120フィルム用となる。軍艦部の左側の窓は一見ブライトフレーム用採光窓のように見えるが、実はこれは先端にある距離計用カイルプリズムからの光路を受ける窓である。ビューファンダーにはアルバダ式のフレームがありピントは合わせやすい。
Ensign Autorange 16-20の主な仕様 メーカー 英国 ホートン社 使用フィルム ブローニー120、セミサイズで16枚撮り 大きさ・重さ ポケットに入る / 500g レンズ Ross Xpres 75mm F3.5 シャッター Epsilon B、1〜1/200秒 X接点付き ファインダー アルバダファインダー 距離計 ドレイ・カイルプリズムによる二重像合致式 前玉回転式 フィルム送り 赤窓式。二重露光防止装置付き 重さ 550g
【使用感】
長く使ったがなかなかよく写るカメラだ。ベッドを開いたらカイルプリズムの付いたアームを20度ほど起こさないとピント合わせができない。一見面倒なようだが、スーパーイコンタでも「まねき猫」の手を起こさなければならず、この手の距離計カメラの宿命かも知れない。
二重露光防止装置がついているが、フィルムの巻き上げを忘れてシャッターをリリースしようとすると、シャッターボタンの中の小さなピンが残って警告する仕掛けになっている。このピンは細くて硬いので巻き忘れてシャッターを押すと指が本当に痛いカメラだ。ここまでする必要があったのか。
小型軽量なのが魅力でこのROSS EXPRESはよく写る。あまりお目にかからないカメラだが同じような性能のスーパーイコンタ(A)より安い。
【作 例】 F8 1/50sec Fuji 100a (July '89)
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