グラフレックス

中、大判のSLR(一眼レフ)


Graflex camera Photo  グラフレックスカメラは今世紀の初めから半世紀以上もほとんど同じスタイルで作られてきた米国グラフレックス社製の木製大判一眼レフである。
 1948年、その前のモデル/シリーズDに若干の改良が加えられて4x5スーパーDとなった。これが長い歴史のグラフレックスの最終モデルで、1958年まで生産された。

 4x5の一眼レフとはどういうものか。
 この種の大型一眼レフは現在市場にはないのでイメージしにくいが、原理は今の一眼レフと変わるところはない。レンズから入ってくる光をミラーで反射させてピントグラスに導き、撮影の瞬間にミラーが跳ねあがってフォーカルプレーンが走るという一連の動作は、遥か昔の1901年にこのカメラの前身である「グラフレックスカメラ」で完成されていた。
 写真はグラフレックスの最終機Super D Graflex、1948年発売。このカメラにはOptar190mmF5.6レンズが付き絞りがセミオートマチックになっている。セミオートマチックとはシャッターをレリーズした瞬間に絞りが設定値まで絞られる機能で撮影直前まで開放で被写体を追うことができる、一眼レフには必要な機能である。レンズボードにこの仕掛けがあるので、どのレンズでもというわけにはいかない。


 バックの互換性
Holder Ridge  グラフレックスSLR(一眼レフ)のバック(フィルムホルダー)はGraflex Backと呼ばれ、同社のグラフィックカメラのGraphic Back(戦前のスピ−ドグラフィック)や戦後のペースメーカーグラフィックのGraflock Back(国際規格)との互換性はない。
 図のようにフィルムホルダーのカメラと接触する遮光部分がGraflexは溝(凹)になっている。これに対してGraphicやGraflock Backはこの部分が山型(凸)である。カメラ側の相対するこの個所は夫々、山、溝で凹、凸がかみ合ってホルダー横からの光を遮光している。従って、ホルダーのサイズが同じでも(実際は異なる)この部分がケンカするのでお互いに他方のカメラに装着することはできない。いろんな理由からわざと互換性が無いように作られたとものと思われる。Graflex Backには木製のシートフィルムホルダーや連続撮影ができるマガジンが知られている。枠が木製の120ロールホルダーも見たことはあるが純正が作られたかどうかは定かでない。

 グラフロックバック
 この時代なって、ロールフィルムによる6x6判スクェアサイズに人気が集まり海外からの小型カメラに人々の心が移っていった背景がある。グラフレックス社はこれらの風潮に呼応するためフィルムホルダーの交換を簡素化することに着手し、あらゆるホルダーが簡単に装着できるように考案されたのがグラフロックバックである。これによって120ロールホルダーやポラバックも装着できるようになった。後にこのグラフロックバックは4x5カメラの国際規格となるのだが、最初は1947年クラウングラフィックのバックに付けられてデビューした。4x5スーパーDが発売された年(1948)には既にグラフロックバックは存在していたが、実際には1955年頃になって、追加費用を払ってオーダーメイドで取り付くようになった。
Graflex Series B
Graflex Series B 2x3
 その後に生産されたスピグラ系のカメラにはすべてグラフロックバックが採用されたが、もう一方のプロダクトであるグラフレックスSLRには最後までグラフロックバックは採用されなかった。一つのカメラに二つのピントグラスがあるというのもおかしなもので最後までグラフレックスバックで通した理由はこの辺にあるのかも知れない。しかし希望者には購入前にグラフロックバックを指定して注文できるようになり、また後からメーカーの工場で変更してもらうことも可能になった。

 グラフレックス 2x3モデル
 シリーズB 2x3 グラフレックス。1925-26年頃の2x3カメラで、それまでの2x3専用機オートグラフレックスジュニアー(1914-24)のボディが改良されたモデルである。シャッターはT、1/10-1/1000秒、レンズはKodak Anastigmat F4.5、レンズに彫刻されている文字はコダックの高級レンズによく見られる銀象嵌である。スクリューマウントになっているがこれ以外の交換レンズは発売されていない。このモデルは1925、1926のカタログに出ているだけで、実物も見かけることは少ない。6x9cmSLRとしてはコンパクトである。



関連サイト ロムニーのカメラ修理マニュアル



【作 例】   神社にて
        RB 21/4 x 31/4 Graflex(6x7Holder)
        Kodak Anastigmat F4.5 F5.6 1/250秒





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