ミノルタ 16


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 一連のミノルタ16mmカメラのうち初期モデルは1957年に発売された。その後1960年に改良されたII型が発売になった。この二つの初期モデルはプッシュ・ポップ形式のカメラで、電子回路を一切持たないメカニカルカメラである。ボディを引き出す(ポップ)とファインダー、レンズやシャッターボタンが現れ撮影状態になる。撮影が終わると押し込んで(プッシュ)格納状態となる。このときフィルムがひとコマ送られシャッターもコッキングされる。格納状態ではかなりコンパクトで目方も150gと軽いカメラである。

 次のモデルの16EE型からミノルタの16mmカメラは全てEE化され、16EE-II、16MG、16MG-2と続き、1972年発売の16QTが最後の機種となった。何れのカメラもミノルタ16専用マガジンに入ったフィルムを用いる。専用現像タンクや引伸機なども用意され、各種アタッチメントを加えるなど立派なシステムカメラである。

 最初期モデルのミノルタ16はシャッターが1/25、1/50、1/200の三速のみで、絞りはF3.5〜11である。固定焦点式で3〜4メートルにピントが設定されている。距離合わせができないと不便のようにも思えるが、スナップではよくピントが合い不便を感じない。操作はシンプルでありよく写る。ボディカラーには銀、緑、青、黒、茶と赤があった。

 II型はレンズ、シャッターおよびファインダーの性能アップをはかったもので、初期型のレンズはロッコール25mmF3.5(3群3枚)であったが、これを22mmF2.8(3群3枚は変わらず)に変更して写角が少し広くなった。これに伴いファインダーは透視に近いものから逆ガリレイ式(0.72倍)に変更された。シャッター速度にバルブ(B)が追加され、高速も1/200から1/500秒に変更された。ミノルタ16のロッコールレンスは何れも大変シャープな描写をするので、フィルムさえあれば今でもスナップカメラとして十分通用する。 Minolta16 II




ミノルタ16の主な仕様
メーカー千代田光学(現ミノルタカメラ)
製造初年初期型1957年、II型1960年
フィルム16mm専用マガジン 10x14mm 20枚撮り
ピント合わせ固定焦点
初期型 3〜4メートル
II型   2〜3メートル
ファインダー逆カリレイ式、初期型0.92倍 II型0.72倍
レンズ初期型 ロッコール25mmF3.5(3群3枚)最小絞り F11
II型   ロッコール22mmF2.8(3群3枚)最小絞り F16
シャッタースライド式
初期型 1/25、1/50、1/200秒 X接点
II型   B、1/30〜1/500 X接点
フィルム送りボディ格納時に送られる
大きさ・重さ79x24x42mm /150g



ミノルタ16 被写界深度表(m)
3.545.6811
3.3 - 10.23.1 - 122.7 - 272.2 - inf1.8 - inf


ミノルタ16 II型 被写界深度表(m)
Atachment2.845.681116
None2 - 3.31.9 - 3.91.7 - 4.81.5 - 8.21.3 - 621 - inf
No.05 - 7374.2 - inf3.3 - inf2.6 - inf2.1 - infinf
No.11.2 - 1.51.1 - 1.61.0 - 1.70.9 - 2.00.9 - 2.50.7 - 4.5
No.20.7 - 0.80.7 - 0.80.7 - 0.90.6 - 0.90.6 - 1.00.5 - 1.3




【使用感】 ミノックスより少し厚みがあるが畳むと大変コンパクトになる。重さも150gしかない。深度が深いのでF8くらいに絞れば常焦点でも撮影に不便はない。ホールドしやすくブレの少ないカメラである。

【フィルム】 現在、16mmのフィルムは簡単には手に入らない。当時のマガジンさえ残っていれば、白黒ならこれに
他のフィルムをカットし、詰め替えて撮る手がある。ミノルタ16のマガジンは今では貴重品になっている。フィルムはできればTMaxがおススメだ。これはベースが新素材になったためスクラッチ傷がつきにくい上、粒状性も細かくて大伸ばしに耐えるからである。


【作 例 1】 スナップ  F8 1/50 Kodak Plus-X
       本多信男氏撮影(約40年前)
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 作 例 2 "こなきじじい"】 by T-MAX100



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