オリンパスOMシリーズの元祖

超小型・軽量でもマニュアル最高級機!


 オリンパスのOMシリ−ズ一眼レフはペンFTより後の1972年7月に発売された。一連のOMシリーズのベースになったのがOM-1である。発売された時点での名称はM-1だったが、同名のカメラが他のメーカーに既に存在していたため翌1973年にOM-1に改称された。

Olympus OM-1  オリンパスOM-1は他の一眼レフより少し遅れて開発されたため、デビュー時にそのスペックはほゞ完成されたものになっていた。
 他の高級一眼レフと比べて変わっている点が多々あるのは興味深い。そのひとつはシャッターダイアルである。ニコマートと同様シャッターダイアルはレンズマウントの基部にレンズシャッターのような形でリング状に配置されている。ファインダーの中で露出の指針を追うTTL方式のマニュアルカメラはこの方がベターである。ボディの上部にある、一見シャッターと見間違う大きなダイアルはフィルムのISO感度設定用のもので、ISO25-1600を19段階に細かくわけてセットできる大変精巧な作りになっている。
 次にフィルムの巻戻し機構はボタンではなくスイッチになっている。しかも他のカメラと違ってボディの底部ではなくカメラの前面に堂々と配置されている。また露出用電池のスイッチも他の一眼レフのように底に申し訳け程度についているのではなく、堂々とカメラ上部の目立つ位置に配置されている。しかもこれが大きなレバーで、オンオフするとカチッカチッと小気味よく動いて気持ちがいい。こんな細かい点に対する配慮がファン層を広げたところだろう。小型・軽量であることも大きな特長のひとつだ。F1.4の大口径レンズ付きでも720グラムと軽く、これは他の高級機が1キログラムをオーバーしていた時代の快挙といってもいい。その後始まった小型軽量化競争のきっかけになったカメラである。
 特筆ものはシャッター音の静かなこと、ミラーのアップダウンのショックは一眼レフにはつきものだが、このOM-1はエァダンパーがよく効いていてミラーショックが少なく軽快な音が返ってくる。一度シャッターを押したら最後、このシャッター音に魅了されて虜(とりこ)になってしまうことは必至である。ポケットマネーのさびしいときは見かけてもシャッターを押さない方が安全(?)だ。
 シンクロは普通のドイツ式接点がマウントの横にあり、これとは別にねじ込み式のアクセサリーシューをペンタプリズムの上に取付ければホットシューとして使用できる。写真のOM-1は50mm F1.4付き、ボディが小さいためレンズが大きく見える。

Olympus OM-1N
 オリンパスOM-1NはOM-1の後継機として6年半後の1979年3月に発売された。オリンパスは1975年に絞り優先AE機能のOM-2を完成させているのに、その4年後にAE機能を持たないOM-1の改良機を出したのは何故なのか。改良といっても外観や性能はOM-1と殆ど変わらない。完全マニュアル機への拘りに加えて、OM-1ユーザー層に広く支持されたこと、価格もAE機に対して据え置きにしたかった、などの理由からではないだろうか。

 OMシリーズはマニュアルカメラの人気を保ちながら脈々と生産が続けられ、人気のOM-4Ti(チタン)をはじめOM-3Ti(チタン)やOM-2000が現在も販売されているのはご存知の通りである。


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