このレンズが注目される所以は、描写性に優れ周辺光量の落ちが少なく歪みがまったくみられない点である。開放F値は5.6と暗いもののF11以上に絞れば歪みの少なさは特筆に値し建築物の撮影に威力を発揮する。ズマロン35mmF3.5(糸巻歪み)などとてもレースにならない。
このように40年以上前のレンズにしては信じられない写りを示すが、現在でも生産が継続され35,000円程度で新品が入手出来る。レンズとペアになる専用ファインダーも同時にセットで販売されており、新品で18,000円程度。このセットはコストパーフォーマンスの高さでお勧めの1本といえる。
ファインダーは、覗いた感じは歪曲も少なく十分実用範囲にあるが、周囲の輪郭がはっきしないので、建物の線に合わせてカメラの水平・垂直を出すには不向きである。パララックス補正は、台座部分のRミゾにより「前倒し式」にスライドさせる構造で、至近距離から無限まで簡単に補正が可能である。
この「煎餅レンズ」を黒塗りバルナックライカに装着せしめると最高のルックスを示し、カメラを首から下げても下向きにならず毅然と安定した姿を維持する。
レンズに刻印されているロシア文字「PYCCAP」をルサールと読むが、「P」は英語の「R」の発音に近いと思わる。
By KBNR |
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