子ども時代の好奇心と創造性を復権しよう
 遊び心の工作では均一の木材を用意しなくても、また寸法は長ければ切り、短ければ継ぎ足せばいいのだから、まことに自由で気楽な工作だ。手元にある材料で、いかに工夫するかが思案のいたすところで、楽しみながら頭脳を駆使しよう。
 ここでは木端とも呼ばれる端材の活用を試みた。工作を重ねると端材がたくさんでる。とくに家具など大型の工作物では、捨てるにはもったいないほどたくさんでる。残り物で料理をするように、工作でも残り物を大いに活用することができてしまう。またホームセンターなどでは、端材を格安で販売してるそうだから、これらを積極的に利用するのもいい。
 腰掛は四十センチ前後の高さになるし、不定形な材料を使うから、急ぐことなく気長に作業しよう。それに未完成のまま時折眺めていると、多彩なイメージが湧いてくる。そうしたことから、私は適当な端材がでるまで待つこともしばしばだ。それにどの時点で完成かという判断も気分次第だから、まことに悠長な作業になる。
 端材を利用することから、実際には頑丈だが、見た目には腰掛けたら崩れそうな腰掛もおもしろいのではないか。端材を利用すると、通常では考えられない形ができてしまうが、これも材料が形を提供してくれる。
 工作の手順は、なるべく大きな端材を使って骨格から組立てる。ここでは物理的に頑丈さを優先するから、見た目は二の次になる。徐々に小さな端材を使ってゆくのだが、ここでも丈夫さを考慮した補助的に使う。これは最後まで考慮しなければならないが、頑丈さと安定が確保できたら、見栄えに気を配る。
 むろん腰掛でなくても機能を活かして、花器や電話の台に利用してもよいし、用途は様々だ。二つと同じものを作ることが不可能な、こうした工作も楽しいのではないか。

 パソコンで不定形な端材を描き、組立てたり分解したら、予期せぬ図形になった。これもアーチスト気分が楽しめておもしろい。   遊びの思考作
現代の家庭には書見台の馴染みはないが、西洋式の住宅環境からくるのだろう。
書見台は名前からしていかにも古めかしいが、姿勢を正し気分を変えてくれる。
そうしたことから、これまでいくつか作ったが、いづれも古典的な形式だった。
そこでというわけではないが、端材を整理していると書見台の支柱になりそうな木片を見つけた。
これなら適度な傾斜があり、面板の上下に都合がいいと考え、作例のように加工した。
面板を支柱に支える丸棒が長めなのは、抜差しが楽なこととなにかを掛けておける。
余分にあるのは丸棒の余りで取っ手にもなる。
また書見台として使わないときは、写真などの展示器具として利用できるから楽しい。
姿勢を正した通常の用途 寝転んで使う パーツ
支柱は棚の余りを利用 曲線に切る前にダボ穴を開ける ダボで接合
 普通は人が机に出向く。それは当り前だからなんとも思わない。けれども机を都合のよい処に引寄せることができたなら、これなら好みの場所で活用できる。
 こんなありがたいことが写真のミニディスクなら可能だ。しかも場所をとらないから、狭い住宅事情にもぴったりだし、書斎のある方にも気分転換に有効だ。
 私は書斎どころか机もない。かつてはミカン箱というモノがあったが、昨今では段ボールだから代用にならない。そこで考えたのだが、もともと畳敷きが好きだから座って使える机だ。これなら小さいから材料も少なくて済むし、工作も比較的容易い。既製品で伝統的な文机なるものがあるが、気軽に移動できないし材質のよいのは高価でもある。
 そこで大きさを最小限にしてキャスターを付けた。発端は読書や書き物に利用が目的であったが、ワープロからノートパソコンの時代となっても丁度よく、重宝している。
 あまりに具合がいいので改良を重ね、これまで三台ほど作った。電気スタンドや書見台、文具を使い易く収納する、さらに配線などなど。それらを移動し易いように一体化すると、それはそれで有効だが、複雑な形になるし大きくなる。こうしてみると、多機能もいいがシンプルなのもいい。
 家具はそれなりの頑丈さが必須で、ましてや移動するからなおさらである。それには部品を組合せる加工技術が難しく、時間もかかる。そこで厚手の板を組合わせることで頑丈にし、未熟な技術でも工作できるようにした。
 キャスター付きで移動できることは、狭い住宅事情にとても具合がいいので、さらに大きくした移動机に発展した。関連して雰囲気の合う書見台も作ったが、これまでにない姿勢と雰囲気が新鮮だった。
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