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わたしたちが工作をするのは、本職になるためではない。あくまでも工作の過程を通じて、ものの見方や考え方、その他多くの未知の世界を体験しようとするものだ。けれども、結果的に本職になってしまうのならそれはそれでいい。
ところで、自作といえば安上がりになると思う人がいる。かつては自作した方が安い時代があったかもしれない。けれども現代ではかえって高くなる場合がある。したがって好みの市販品がないからではなく、工作の意義や楽しさ、そして使う喜びがなければ、費用と時間、それに労力が意味をなさなくなってしまう。
工作が創造的鍛練に適していると言っても、実用を無視して、形のおもしろさを追求するだけでは不満もあると思う。作例では実用性を考慮しているが、無理やりそうした懸念もあり、二つの目的を達成するには相いれないものがある。しかし短絡的に結論することなく、今後も探究してゆきたいと思う。またどのみち工作するなら実用品を作りたいという希望もある。ご家族からの要望もあるだろう。
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実用品は目的がはっきりしているから機能が最優先される。すなわち「役立つ、使いやすい、丈夫で長もち、そして作りやすく、材料を無駄なく経済的に活かす」ことだ。その上で見栄えも考慮される。
基本的にはこうした要点をふまえて工作するが、わたしたちは売り物を作るわけではない。したがってあまりこだわる必要もないと思う。それよりも思う存分意思のおもむくままに工作を楽しんだほうがよいと思う。なぜなら、たびたび述べているように、こうした作業の過程で発見することがたくさんあるからだ。また、すべてが自由に意思決定できる世界でもある。
現代人は精神的に安定しない向きもあるようだ。こういうときは、どうでもよいことに関心を向けるきらいがある。また一つのことに集中できないのも、こうした精神の現れだと思う。工作を実行するのに「こんなことをしていて、いいのだろうか」といった不安もある。けれども成果がみえてくると、こうした不安はなくなる。なにごとも始めからうまくはゆかない。だからこそ成果による喜びも大きいのだ。工作は成果を具体的な形で見ることができるから、ぜひ試みたい。
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