猫うたた3 menu
 猫の撮影はきままな相手次第だから、こちらの思うようにはならない。とくに仕草を狙っても、よほど運がよくないと期待できない。
 そうした意味では気楽な撮影ともいえる。けれども状況から即刻判断し、表現技術によっては予期せぬ結果が得られることがある。
 写真は光で撮るとも言うように、光線状態を活かした作例を紹介する。作例はいずれも際立った仕草はなく、ごく普通に居るだけの猫である。けれども環境と光線状態を活かした意味で絵になっている。こうした例は猫にかぎらず、あらゆる被写体に共通したことだ。
●上段左)左からの斜光線であるが、床板の反射光によって影の部分がほどよく描写されており、暗い背景から浮き出している。よって透きがないというか、毅然とした雰囲気が表現できた。

●下段左)水平に陽が射込む夕景であるが、際立った仕草はなくても、光線状態で絵になることがわかる。
 俳句の世界では、こうした光線状態を「日矢あかり」と表現するそうだ。素材はなんであれ「日矢あかり」を撮ろうという考え方をするのもいい。
●上段右)農家の縁側での日なたぼっこだが、素晴しい環境だ。そこで逆光による影を強調して冬の季節感を表現できた。主題を画面に大きく扱うことも重要だが、周囲の要素を活かすと効果的なことがよくわかる。

●下段右)猫と平行してゆっくり歩いているときは、光はさほど感じなかった。しかも曇天なのでなおさらである。現像してはじめてわかったのであるが、ほどよく輪郭がハイライトで描かれているのが効果的だ。
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