猫うたた5 menu
- はじめての鰹 -
海のないここでは、お刺身はささやかに登場する。それを人間とボクたちで分け合う。
おばあちゃん猫は、いつも二、三切れのお刺身をもらっている。
でも、ボクたちはお腹をこわすといけないからと一切れだったりする。
まだまだ赤ちゃんだと思われている。
だから尾頭付きの魚は”しらす”だったりする。
ボクたちはしっかりとした歯と爪を持っているんだ!
じゃれ合っているのは遊びではない、猟の練習だ。
人間も仲間に入れてあげると、痛〜いと、キャッキャッいいながら逃げていく。
ボクたちは強いのだ。
なのに、赤ちゃんじゃないという事に人間は気がつかない。

突然現われた巨大な魚。
はじめて見るけれど、ボクたちは知っている。
においで知っている、本能で知っている。お刺身だ!
さあ、漁猟だ、練習の成果を見せるはずだったのに……
ペロッと舐めたら、人間の声がして、鰹は飛んでってしまった。
写真・文 栗村恵美 
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春が待ち遠しい
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